21世紀の短歌って、モダン言葉あそびじゃないのか?

笹井宏之の歌集、ちくま文庫にあるそうでタイトル「えーえんとくちから」。このたび短歌関連検索してはじめて知った歌人です笹井宏之、人物作品などをはてなブログのユウさんがていねいにいとしげに紹介してます。

sutekinayokan.hatenablog.com

まだ書店で現物を見てはいない。あとまあ現物見ても、購入したいかはまだ分かんないけど、こんなんが続くと嬉しいか、いや苛立たしさがつのりそうだし。歌集冒頭の一首だそうです、まあとてもエレガントだけど無意味な短歌だ。

えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力を下さい

も一つ見つけたWEBサイト「新鋭短歌シリーズ」。書肆侃侃房という出版社では若手歌人の歌集を積極的に出版しているらしく、こちらのサイトで歌集からピックアップした秀歌何首かを読むことができる。サイトより著者一覧ページを貼ります、作者名をクリックすると代表作が紹介される。

www.shintanka.com

というわけで、お金を使わず現代短歌をこそこそ少しづつ読みはじめている。でもってちらほら覗き見だけの段階での感想なんだがタイトルどおりで「筋の通った」文学の王道みたいなのが発見できず、でも可憐な言葉息を呑むフレーズ嬉しくなっちゃう喩が多くみられきれいな言葉で構築されたカタログの中のモデルハウスみたいなんだ。文学の毒とか情念のドロドロとかは不要なのかけっこう心配。とはいえおれの短歌もそういや言葉のこねくり回ししか能がなかったし、じゃあおれにもチャンスあるかもなと思うことにするぞ。

最後にもう一首、新鋭短歌シリーズ笹井宏之「八月のフルート奏者」から一首載せます。

あすひらく花の名前を簡潔に未来と呼べばふくらむ蕾

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