推敲ができない

つうか、推敲してすこしはモノになりそうにもみえないなあ。先月後半に“枯れ木も山のにぎわい”程度の理由だろう、フェイスブックチャット上で短歌や俳句を並べてみましょうみたいに旧友から誘われたと以前ブログにも記した。

kokoronokoe.hatenablog.jp

一日一首の作歌を自分に義務と課し、発見やら知恵やらで探し求めた語彙を無理やりひねり引っ張り成形してみたものの、全然しっくり型にはまらず、もーのすごい徒労感だけだね振り返ってみて感じるのは。何が悪いのかって「言葉」の呪性、霊性みたいなのに依存したがってるのに、どんどん「言葉」を俗化、凡庸化させてしまう技術力とか構成力のなさだな、ウーン、本当に困ります。

五月の半ばに貼った短歌など、相当スクロールしないと見れないし、一応wordで清書はあるが、こちらのブログにも置いた方が、自身の目がも少し行き届き、手直しなど出来そうかなという思い。まあ貼っておきます。今後も作歌が続けば同じようにしよう。

デンデンまるで動かぬ船の音のさびし、そよ溜まる空気の重さよ
待っている、こんなはげしく濃く青くゆがんだかたちで吸い込まれたなら
君んちの壁の裏から怪獣出没 、ねえ見せてよつましき陥没
大概なマンボ、噛み合わぬ辻褄、時々は舞台の脇で寝る。
誕生花を取り違えぼくは嘘つきお喋りとか、しどろもどろな白昼
好色雑色炉モンジくん食いぶちは自分で稼ぐ日照る日中に
ワニ退治だよこころして来い、でも覚悟はときどき揺らしあたためてね
しょぼくれてたけど「いいね」「いいね」やだ地団太して人はきたなし
嗅覚バン!発色バン!飛べない鳥が千万と街をはさんで求愛ダンスす
人はみな悔い改めてもその程度、そうだろオマエ黙ってオレの尻をさわるな
きみは空へ声上げ散って、でも人体許可局長ウーン首かしげ却下す
象を追い象に騙され潰されかけて、大人になってく飛べぬままだが
あやしモルグ街2丁目千匹の子ザル跳び出でどの路地からも
恋人が少しはにかみ経皮経肝胆管ドレナージ、痛くないよね怖くないよね
見えづらい陥没や砂、避けがたい領域にいまあり夕餉の時を待っている
水分脂分の持続系たるわたしやあなた、意表を突いて砂地に住まう
見て!あれが禁じられたハンバーグ、聞いて!ずっと止まらぬ警笛ぐゎんぐゎん
友だちになろうよ、ぼくは丈夫さ筋トレに励むしよく森へ行く
<あるみ村長への返歌>
友よ不憫に、賃貸の森さまよえば紆余曲折のぬかりさえぎり
孤独でデリケートなわたくしが唸ったり戸を叩いたり、のっぴきならず
我が内の起伏に住まう制御棒の良し、世界の不穏に対峙出来ねど
君がためいざ繰り出さんミックスグリル、肉々しく頬張りて芳し
かたくり粉横向きのネコ、雲助の好むハチャトゥリアン突飛たじろぎ
歌がわり輝くすべを忘れ悲し、空へ帰るのかあなた許せよ
歌わかれ潤滑で魔法みたいに羽織ったり刺したりの叶わず 許せぬ
さよなら戦うお父さん!風船は空へ猫の子は捨てられず、痛恨
自分神社で祭礼うかれ、首長竜やクジラの風船たなびいている
風船を束ね悲しみ少し宙に浮く、傾くは束の間微風厭いて
<あるみ村長提出題詠>
水辺、秘密のコーヒー錆色の香に持ち重りあり翳に乗じて
きっと何も変わらぬはずの風船爆弾、君ん家を無理に歪ませ
そう、われは「そらの子」なのだ忽然と揮発気化して低空を凪ぐ
もっともっとわたしを信じて造山活動、この身このまま目覚めに怯えて
風心地よき街に噂のコロッケが、どの扉どの窓からも香のかるさよ
きみが誘った世界史講義、瓦礫には瓦礫の理由ありゆくてに花あり
傘持って電車に乗って風と走りだし、いま鉄路歪んで空に近づく
パセリ喰いたし咀嚼音あげたし!孤独な男のたてる音の憂し
夜具につましき香のあり、痛い匂いや死の匂いのこめかみに満つ
オンラインできみら慇懃に和したり愛したり、わたしは心を置いている
惑う、思い出の中で歌声はみな眠りの後の男女につらなる

 

悪い意味での“観念の歌”ばかりですね、そこがあカンネン!とはいえ、このたびは意図的に「おつむ」で作り続けたんで、ブレークスルー可能ならいい意味での観念の歌になれるか、なりたいものです。