長い夜

まだ完了していません、母の闘病。とはいえ急転直下の連続みたいな日々、少し整理総括してみよう。

以前にも記したとおり、冬の寒さのせいで母の排便の具合がひどく悪くなった。悪いだけでなく尻の穴から赤い卵大の肉が飛び出してしまった。わたしの知識には全くなかった現象だったので母ともに驚きどうすればいいのか分からず困惑。わたしの考えでは「切痔が悪化し肛門内で化膿し膿のつまった袋が飛び出した」という見立て。下手に爆発させてはいかんので、患部を消毒して安静化させてました。16日土曜に母から「痛くてたまらない」と伝えられ、昨日20日循環器科の定期検診があったので、その時相談しようと母と相談した。ところが痛いし苦しいし、尿も出にくくなり医者に行く前夜など何度も母は、ポータブルトイレに座り痛みで唸っている。私ももうオロオロするだけで、どうしようか救急車呼ぼうかだけを考えた。

結果的には外科の先生に診てもらったら“直腸脱”という症状で、尻の穴に出てしまった部分を押し込めればいいだけの治療法で、化膿などしておらず「だしてちゃダメだよ痛いだろう」と叱られたけれど、だってどうすりゃいいのか分からんぞ、65年生きていてそういう症状初めて見たんだ。

もし救急車呼んで、夜勤のドクターに「ただ尻から出てるだけ、病的じゃないの、なんでこんなんで連れてきたの?!」と叱られたかもしれないね。でもって布団の中の妄想ハラハラドキドキだがわれながら心が揺れましたね。母が死んだならこの家どうしよう相続どうする、妹の家に居候させてもらいこちらの棲家をどう処理使用かガス電氣NTTの支払いどうする、葬式に誰呼ぶ、親類に連絡しなきゃ、それだけじゃなく一人ぼっちになったわたし恋が生まれないかとかも考え本当に間抜けです。

とはいえ、母の尻の状況はちっとも良くなってない。外科の先生からはウンチのこととかまったく聞いてなくて、もう実は1週間ウンチが出てなく便意は強いがでかい肛門の肉塊のせいでどうしても出ずまたまた今日も一日唸った。明日もう一度病院に行こうと先ほど話をした。90歳まであと数週の母だが、老いるというのは難しいね、楽には死ねないのね。

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昨日未明は「長い夜」でした。今日のBGMはというわけでシカゴの「長い夜」。松山千春では戦きも不安もないもんね。

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