老人ホームから帰宅した母

何もしゃべらずベッドに入る。こういう日がだんだん多くなる、90歳を過ぎた母の老化のせいだろう。こちらがどう接すればいいのかが不明。老健時代も施設に来る老人と接していたけれど、こうして在宅でベッドで何もせず寝ているだけの老人と接したことないし、でもそれは仕方のないこと。

母にしてもわたしにしても初めての体験なんだし、ああ、父の最期はどうだったかってよくは思い出さぬが、父の場合癌が転移し体中が痛い痛いと死んでいったので、やっぱり母の症状をこうして見れるのは貴重だけれど家族だものね、いろいろとやりきれない。

明日のカレンダーは「母、南病院」と記してあり、ああでも妹が車に乗せて行くんだっけ、午後は今度はわたしも整形外科と記してあるし、病院日和か。ある意味であちらにおまかせだし、でも悪い結果を聞くこともあるしそんな日ばかりであれれわたしの歯医者の日があった、24日午後3時忘れずに。

「ばあちゃんは××グループホームに申し込みました」と、カレンダーに妹の文字。そのあとに「一雄さんは検査が終わったら申し込みます」とのこと。もちろんわたしがお願いした。どうも認知症が始まったようで、母と息子としてここで暮らしても、母亡きあとで一人で暮らしても、不自由だし不自然だしで、老人ホームを終の棲家にするのはわたしには似合いと思っている。もちろん来年再来年に入れたならラッキーくらいな順番待ちだろうし、自宅で急変→救急病棟で死んじゃうことになりそうなんだが。