水原紫苑二題

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犬妻さんと一緒

ひとつは「ふらんす堂」という名のマイナーな出版社のホームページ、知らない名の出版社でした。たまたまというか水原紫苑の歌集関連、評とか紹介とかないものかなとググっていて発見。彼女の作品を一首ずつ日々連載しているページを見つけてしまう。

furansudo.com

トップ下の「連載」中「水原紫苑短歌日記」で行けます。こちら見つけたのが1月31日だった、「寺山修司の後ろ姿を見たりとわれのみ信ず、下北沢、二十歳」という作品が縦に大きな文字で掲げられ、右わきにバックナンバー1日~31日が横書きで並んでいた。彼女の年齢から充分ありうることだし、市街劇「ノック」の最中に出会った可能性もありますし。まあ、作品は作品ということで。

ホームページ下部にtwitterがあり、わたしの立ち寄った時に短歌日記に関連したツイートが載っていた。堀田季何さんのツイートは以下に。

水原紫苑さんのプロフィールに「今年は歌集『快樂(けらく)』(短歌研究社)と前期作品集(深夜叢書社)を出してふらんす堂短歌日記を連載します。歌集『天國泥棒』として来年刊行予定です」と書いてあるのを発見、2022年がいきなり明るく見えてきた私

twitter.com

とのことなので、ふらんす堂連載の短歌は新作なんでしょうね、堀田季何さま、勝手に貼って失礼です。いいもの見つけたとブックマークしたんだが、この時失敗をしてしまう。翌2月1日に再訪すると、昨日までとは違う画像で<2月1日>とフレッシュなページに変わり、右隣に並んでいたバックナンバーが消えている。3日を経た今のところ日々の作品は見れても、1月中のを探しだせない。

連載ってことで区切ってるのかね、歌集出版まで見れないのか、ウームわたしにそのへん直感が備わっていたら1ヶ月分コピペすりゃ、1分もかからなかったのに残念。とはいえ日々の楽しみとしていきたいです。2月1日の作品を貼ります。

きさらぎはものうごく月、花の木がこころたしかむるかそけきうごき

ツイート中に「短歌研究社」から出版と記されていて、じゃあ「短歌研究」にも作品発表してるのかなと、こちらもググる

www.tankakenkyu.co.jp

ははあ、2月号に「海と波」30首が掲載で1月21日発売とある、もう発売中だこりゃ買わなくちゃとうきうきしたが、じゃあバックナンバーはどうなんだと今度はAmazon、ありました1月号にも「ヒュブリス」が載ってたそう、どうなってんだ水原紫苑、量産体制なのでしょうね。

2月号は書店で購入すればいいが、1月号はバックナンバー。ふらんす堂のWEBと一緒で書店では手に入らぬはずと、2月1日Amazonで購入2日昨日到着です、プライム会費が生きた。一首目はこんな。

野分ゆき蝶かへり來るこのやうなる朝に死にたし短き夏よ

でもって昨日「短歌研究」2月号を購入しようと書店に行ったんですよ、ちっちゃな書店じゃ手に入らぬかなと駅前「ジュンク堂」あれ?文芸雑誌コーナーにない。万代シティの「紀伊國屋」にもない、KADOKAWA「短歌」はあるのに、フーン。

「短歌研究」という雑誌、わたしが大学生時代(短歌研究会に在籍してた)の「短歌研究」はもうひどい雑誌で、小野昌繁という新宿のウナギ屋のおっさんが自分好みのアララギ関連だけ身内びいきの結社誌まがいに堕し、周囲の誰も無視していた。中井英夫が編集長で前衛歌人がゾロゾロ輩出の反動だったんだろう。でもまた時代は変わった(50年も経ってるし)のだろう。2月号もAmazonで購入だな。